テニスの王子様のモノカキさんに30のお題
□ココロウラハラ
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裏腹。
「テメェ…」
「そんな事言うたかて其の日はアカンねんて。理数全員必須の補習やねんから」
そう言う間にも、彼の怒りがふつふつと沸き立ってきているのは一目瞭然。
けれど此処でいつも譲ってしまうから駄目なのだ。
勿論、文系の跡部には全くもって関係の無い事象ではある。
だがしかし、一緒に出掛ける約束をしていたなら話は別だ。
「せやから、次の日にしよて。な?」
既に日程を決めた後に、いくら今日判った事といえ突然其れを覆されれば、尚更。
行かへんて言うてる訳や無いやろ? と小首を傾げながら諭す様に言えば、キモイ。と一刀両断。
「景ちゃんー…」
酷い、と語尾を震わせれば。
「テメェは…、俺と授業とどっちが大事なんだよ?」
爆弾発言、もとい、爆弾質問。
忍足は其れを耳にするや否や、うッと声を詰まらせた。
(きゅ、究極の選択や…っ!!)
普通に考えれば自分たちは学生なのだから、例え補習とはいえ授業を優先するのは当たり前の事。
其れを判っていて、敢えてこんな事を言い出すのだからどうにも心臓に悪くていけない。
(まぁ、時折昼休みの続きで其の侭、跡部と屋上でサボったりした事も有る此の口から言えた義理では無かったが。)
「…どっちなんだよ?」
少々ご立腹、拗ねた様に、ちらりと上目遣いの視線が向けられ、其の余りの可愛さ(←盲目)に即答してしまいそうになるが、
(!! アカンっ…! 此処で甘やかしたら…いつもと…)
「そんなん……」
いつもと同じになってしまう、と心の中では続けようとするも、
「…景…ちゃんに決まっとるやん…か…?」
(!! 俺のアホー…!!!!)
ぱぁっと表情が明るくなり、そうして満足げに頷いた跡部を横目に。
結局此れしか無かったのだと、忍足は小さな溜息と共にがくりと肩を落としたのだった。
―了
此れって…お題に合ってます…か…ね?
んんんー?? 微妙。
久々のギャグ調にて。(本当かよ)
脈絡の無い単発sssです。
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