ﾃﾆｽの王子様のﾓﾉｶｷさんに30のお題
□嫌い
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my dear
例えば
誕生日は俺より遅いくせに、
少しだけ高い背だとか
広い、
肩だとか
背中だとか
大きな、
掌だとか。
漆黒の、全てを見透かした様な其の瞳で俺を見詰めたりするな。
其の長い腕を伸ばして、逃れ様とした身体を抱き留めたりとか、するな。
ふとした瞬間に見せる
柔らかな微笑みだとか
何処か
寂しげな表情だとか、
見たく無い。
何時かは潰えてしまうというのなら、
何も、
望みはしない。
願いは、しない。
溺れて。
足掻いて。
求め、合って。
其れでもきっと
抜け出す事は出来ないと。
判るから、
まだ、
伸べられた手は取らない。
伸べられた手は、取れない。
信じる事が間違いではないのだと、
そう自分で思う事が出来る様になるまでは。
だからきっと、
余計に。
―了
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