隔離文

□無題
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平日設定。
アスキラ、レイシン前提のアスシン。

今更ながら、このシリーズの設定は矛盾がありすぎて直しようがない。

※若干、15禁程度の要素有り。

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キラが珍しく留守にしている夜。
テスト間近の俺は、ノートと参考書を片手に長男の部屋を訪ねた。
扉を軽くノックする。
部屋の中からの返事を待って扉を開けた。


「アスラン…勉強教えて」

「……珍しいな」


アスランが振り向きながら、神妙な顔で扉付近に立つ俺に軽く目を見開いた。

そうだろうね

アスランに聞くのは何か悔しいから、いつもキラに聞いてるし


「で?何が分からないんだ?」


それ以上は突っ込まず、自らの作業を中断して促してきたアスランに俺は、慌てて参考書を開くと簡潔に述べた。


「この問題…上手く答えまで導き出せなくて…」

「途中経過は?」

「ここまでは何とか…」

「あぁ…。これは」


部屋の中央のテーブルを挟んで座り、ノートに走り書きをしながら説明を始める兄の顔をぼんやりと眺める。

俺とはまったく違う藍の髪に碧の瞳。
身内自慢では決してないが、顔は悪くないと思う。
性格は…まぁ、それなりにアレだったりするが。
もう一人の兄キラも、アスランとは別の意味で人目を引く容姿だけど。

そういえば、キラと恋人なんんだよな
俺にはレイっていう恋人がいる訳だけど
未だキス以上の進展がなくて

だから

今考えれば、あの時は魔がさしたのかもしれない
…というか、そうであって欲しい
きっと血迷ったんだと思う

その時、俺はたまたまノートから顔を上げて
偶然視線を向けてきたアスランと目が合い
そして、近い顔が更に距離を縮めてきて
唇に触れる柔らかい感触。
ぼやける輪郭。
ゆっくりと顔を離すと、最初は驚いていたアスランが苦笑して瞳を細めた。


「…本当の目的はそれか?」

「さぁ…?」


俺が口の端を吊り上げて笑うとアスランは黙って再び唇を重ねてきた。

肌を滑る手
熱が籠もる体

この行為は恋愛感情からくるモノではない。
ちょっとした好奇心。
それでも心臓はドキドキしていて

上がる息

それはアスランも同じだろう

衝動的に湧いた感情

触れ合う行為は、キラがいない時に何回かしていたりする。
別にキラに隠れている訳ではない。
こういう事は、キラともしていたりするから。


「……ん…っ」

クスッ

「………何」

「いや。シンも成長してるなと思って」


そう言いながら見つめる先は下腹部。


「…バカにしてんの?」

「でも、キラよりはまだ可愛いな」


何処を比べてるんだこの変態が!と反論する間もなく握られて、びくっと体が跳ねた。


「…ぅあっ!」


上下に擦る度に聞こえてきた水音と、顕著に反応する体にアスランはクスクスと笑う。


「キラがいなくて残念だな」


さすがに3人とかはやめてくれ









翌日昼過ぎに帰ってきたキラは、何故か俺以上にぐったりとしていた。
行き先が彼女等の家だったので仕方がないのかもしれない。

散々、遊ばれてきたんだろうな

同情的な眼差しで見送っていると、アスランがいつものように自然とキラの腰を取り労るようにリビングへと促す。
その合間、ふと目が合った。
いつもなら反射的に睨み付けるが今日は何だか逸らしてしまって


「シン」

「…な…っ何だよ…」

「ケーキ。早く来ないとキラが全部食べちゃうぞ」

「えっ!?ちょっキラっ!」


ばたばたと駆け抜けていく後ろ姿を、アスランは笑みを浮かべながら見送った。



END




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シリーズ化するなら、きちんと設定を固めるべきだと反省。

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