隔離文

□無題
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※小話設定?

何を書きたかったのか忘れてしまった。

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手招きしている。

おいで おいで と

誘うようにただただこちらを見て待っている。

己の死を……






声のない叫びをあげて飛び起きた。
まるで、全力疾走した直後のように早く打つ鼓動に、息がついていけず時々むせる。
視界がぶれる。
ふと見下ろすと、手に力が入っていたのかシーツがくしゃくしゃになっていた。
強ばる右手を左手で宥めながら、ゆっくりと一本一本指からシーツを離す。
がくがくと痙攣する指先。
過敏になる神経。
きょろきょろと落ち着きなく視線を周りへ移すが、捕らえられる筈のモノはなくて
苛立ちと不快感に顔を歪めながら、ベッドから立ち上がった。








蒸し暑い。

キラは寝ただろうか。

妙に胸騒ぎのようなものを感じて、目を開けたまま、ぼんやりと闇を眺める。

こういう日は決まって…。

かちっと軽い音が足元のほうから聞こえた。
僅かに振動する空気に、はっきりと意識を覚醒させる。
身動きせず待っていると、もぞもぞとシーツに潜りこみ背中にぴたりとくっつくそれに、漸く体を動かした。
宥めるように、震える背中を後ろに回した手で撫で、拘束が緩んだ隙に体の向きを変える。
向かい合う形で落ち着く前に、胸元に顔を押しつけられた。
反応が遅れた一瞬の隙に、背中に腕を回され足を絡ませ、これ以上ない位にお互いの体を密着させる。
荒かった呼吸が緩やかになるのを感じてから、漸く背中に手を回し撫でた。


「……大丈夫だ」


「…………。」







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新たに続きを考えようかとも思ったけど、きっと定番のオチにしかならないだろうというか、もうあの時点でほとんど終わってる感じだしいいかなと思ってあえてこのまま出しました。

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