連載
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それは2月に入った
とある日の事
「そういえばシン。今年はレイにチョコあげるの?」
「は?チョコ??」
休み時間
いつものように机に頬杖をつき、窓の外の風景をぼぉっとしながら眺めていると
ルナマリアがいつものように視界に割り込んできた。
些か眉を潜めつつ視線を向けるとルナマリアは、悪びれた様子もなく言葉を続ける。
「やだシン。バレンタイン覚えてないの?」
「バレン…タイン?」
そういえば
もう暦は2月だったか
でもそれが俺に何の関係が?
「アンタもレイにあげるんでしょ?チョコ」
「……は?」
いや
待て
確かあの行事って
「…何で男の俺が男に渡さなきゃいけないんだよ」
あれは女から男に渡されてこそ意味のある行事だった筈
そんな事を思ってるとルナマリアは肩を竦めた。
「バレンタインに男女なんて関係ないわよ。恋人になって初のイベントじゃない!ドンっと大きいチョコでも渡して『ついでに俺も食べてvV』くらい言ったら?」
「おっ…たべ…っ!?」
いやいや
それ以前に何か違うだろ!