連載

□W
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「「シン!」」



兄2人が何やらすごい笑顔で迫ってくる。



俺…何かやらかしたかな…。








長針と短針が揃って真上を示す頃

リビングのソファに寝そべりながら俺は欠伸を噛み殺していた。



特別、面白い番組もないし

そろそろ寝るかな



無造作にチャンネルを変えていた手を止めるとテレビの電源ごと消す。
腕を上げ軽く体を伸ばし立ち上がった所で、目の前に2つの影が落ちてきた。

「……?」

顔を上げるとそこには眩しい笑顔の兄2人。

何だか嫌な予感がして足早に避けて通ろうと思ったのだが、至近距離の為、足を前に出す事すら出来なくて

「邪魔なん…」


「「一緒に寝ようシン」」




……は?




言葉を遮られた事より何より
兄2人から発せられた言葉に俺は露骨に眉を潜めた。




今、一緒に寝ようって言った?


…アンタ等2人が、いつもみたいに一緒に寝ればいいだろ




「俺[僕]は今日、シンと一緒に寝たいんだ!」」

まるで胸中で呟いた俺の声が聞こえていたかのような反応。

そんな2人の言葉に、仲がいいなぁ…なんてかなり見当違いな事を思っていると、それまで笑顔だった2人が何故だか今度は顔を見合わせて睨みあい始めた。

「真似しないでよアスラン!」

「それはキラのほうだろ!?」



何なんデスカ??



状況がよく飲み込めない俺は、ひたすら眉を潜め続ける。


「いつも君はそうだよね。僕の後ばかり着いてきて…」

「ちょっと待て。その言い方だと、まるで俺がストーカーみたいじゃないか」

「あれ。違うの?」

「違う!!お前がっ!危なっかしいからだろ!?」



アスランがキラをストーカーなんて周知のじ…じゃなくて



もしかして


朝の事をまだ引きずってる?

仲直りしたんじゃないのか??
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